お仕事でもプライベートでも
何かとお世話になっているTさん夫妻。
数年前から、静岡の中間山地・玉川へ移住。
（移住っていうと大げさかしら??）
田舎暮らしに憧れて住み始めるものの
地元の人になじめなかったりして
意外と挫折する人も多い中、
Tさんご夫妻は地域の方々とも
とても密にされつつ暮らしていらして
とてもとてもワタシにはできないことだと
いつも感心&感動しておりました。
少し前から玉川を含むオクシズエリアの魅力発信や
訪れた方々への情報発信のできるような
観光の窓口になるような場所＝ベースを作りたいと
地域の仲間と協力していらしたんですけど、
オクシズベースという素敵な場所がついに完成!!
コアワーキングスペースやカフェ営業等も
これから始めるとのことで楽しみですが
OPENに際し、土日のランチが始まりました。
お料理を提供してくれるのは「
油山苑」さん。
昨年の台風15号で甚大な被害に遭い
いまはまだ営業再開できずにいらっしゃるのですが
復興支援をされる中でのご縁もあって
この度、お食事を提供してくれることになったそう。
災害発生当時、直接の支援はできなかったけど
何かのカタチで応援したいとずっと思っていたので
「これは行くしかないでしょう!」と友人に声かけ。
まずは第1弾で、Yさん&Tちゃんとお出かけしてきました。
静岡市街からも車で30分ほど。
梅ケ島温泉まではまだもう少し、という
平野という地域に「オクシズベース」はあります。
元は郵便局だったので、地元の方には
「局の家」って呼ばれているんだそうです。
真新しくて木の香りがしそうな看板が目印。
石畳を登ったところに築百年以上のおうち。
外観は基本、以前のままのようですが
中はＴさん夫妻やお仲間たちがリノベーション。
大きな工事は業者さんに頼んだそうですけど
床の塗料を塗ったりとか、椅子の張替えとか、
壁のしっくい塗とか、自分たちでやった部分も多いとか。
改めて、Tさん夫妻やお仲間のスキルの高さを尊敬。
行動力もすごいと思うけど、実際、器用さもすごいのよね。
おうちの中をじっくり見させてもらったのに
感心するばかりで、ほとんど写真が無かった（笑）
大きな窓から見える雨あがりのお庭の新緑が
とてもまばゆく美しかったです。
食事後に周辺を散策したのですが
耳に聞こえる音は
川のせせらぎ（にしては大きかったけど、笑）と
にぎやかな鳥の声。
たま～に梅ヶ島に向かうであろう車の音。
静かな山間の地域でした。
「いらっしゃいませ」と出迎えてくれる
油山苑の女将さんの声も温かくて
建物の雰囲気もあって
「ただいま」って言いそうになりました（笑）
素敵なイラストがお出迎え。
わさび発祥の地、有東木もすぐ近くです。
お料理は、最初に突き出しのごま豆腐。
ごまの香りと味わいがとてもやさしい。
お料理は松華堂風の盛付けで饗され
素敵な器や彩りの良さ、
品数の多さに「わぁ！」って（笑）
手作りの飛竜頭の煮物。
干し椎茸と生麩の含め煮もおいしかったな。
粘りの強さがすごかった自然薯とお刺身。
贅沢なう巻きと蕨のおひたしに
近くの「真富士の里」のこんにゃくのピリ辛炒め、
野蒜の昆布和えの箸休め。
地物の食材に加え、蕨や野蒜等、
去り行く春の食材もウレシイ
こちらは静岡牛のローストビーフ。
このローストビーフ、しっかり味が沁みていて
お肉の脂と赤身のバランスもよいので
脂っぽさが全然なくておいしかったなぁ。
井川メンパのお弁当箱で出してくださったごはん。
お米も美味しいんだろうけど、さすが井川メンパ。
ほどよく水分を吸収するので、
さめてきてもごはんがおいしいのですよね。
この井川メンパ。
お宿は壊滅的な被害を受けてしまった中、
高いところにしまってあったので
流されることなく奇跡的に回収できたものだそう。
使い込まれて傷みもありましたが
その痛みさえもお宿の歴史を語ってくれるようで
やさしく愛おしく感じました。
きっといろんな思い出が宿っていることでしょう。
時間差で、天ぷらは揚げたてを。
解禁されたばかりの生の桜海老と
地元でとれた人参は、葉っぱも。
桜海老は香り高く、もっちもちでうまっ！
ワタシ、桜海老にはアレルギーがあるのですが
少しだったら食べられるんです。
（あ、自然薯も少しなら平気だから食べちゃった）
久しぶりにいただいた桜海老、おいしかった（笑）
ごはんのおかわりも遠慮なくって言ってもらったけど
十分すぎるほど、品数も多かったし
全体的にボリュームもありました。
水菓子と選べる食後のドリンク。
静岡らしい苺のゼリー。
シンプルだけど、美味しかったなぁ。
この時期ならではの苺の甘さと甘酸っぱさを
ゼリーの控えめな甘さがひきたててました。
ワタシは、志田島農園さんの緑茶を選択。
食事中に温かいお茶をいただいていたので
食後はアイスを選んでみました。
このお茶がまた美味しかった～。
茶処しずおかでお茶を出すのって
なかなかハードルも高いと思うのですが（笑）
うま味、渋み、甘みのバランスがよかったです。
このお茶なら県外の方も静岡茶のおいしさを
堪能してもらえると思います。
Yさんが選んだのは、同じ農園さんのほうじ茶。
これまた香りがとてもよくって美味しかったです。
ですので、室内を案内した後に
ご厚意でもう1杯、お茶をいただいたのですが
その時は、アイスのほうじ茶を選んでみました。
水出しでも香りが芳ばしくスッキリながらも
しっかりした味わいなので、飲みごたえもありました。
いやぁ、満足、満足。
「心ゆくまでゆっくりしていってください」という
お店の想いが伝わってくるような
つかず離れずな接客もほど良かったです。
こんなにも品数豊富で、彩りも豊かで
手が込んでいて丁寧に作られたお料理が
2,500円でいただけけるとは
（もっとお高くしてもいいと思いました！）
食事を楽しんだ後には
ご主人がわざわざご挨拶してくださり
「半年ぶりの料理作りだったので
お客様のお口にあったか心配でした」
というようなことをおっしゃっていて。
当たり前の日常を奪われてしまった
油山苑さんのご夫妻をはじめとする
被災された方々の哀しみ、苦しみ、
そしてもう一度立ちあがろうとする強さに
改めて生で触れた感じがして
胸がいっぱいになってしまいました。
心を込めて、丁寧に作ってくださるお料理。
やさしいお味ながら食材や味つけには
メリハリもあっておいしかったです。
そして、心にしみいるおいしさでした。
オクシズベースでいただける
油山苑さんのお料理とおもてなしは
6月末までの期間限定だったかな。
また近々、別の友人を連れて行く予定（笑）
ちなみに、営業は土日のみ。
（GWは別ですけど）
事前予約制で、1日12人までなので
気になる方はお早めにご予約がおススメです。
コチラが詳しいかな？
また、お宿の再建に向けて「油山苑」さんが
クラウドファンディングを始めたそうです。
まさに今日からのスタート！
https://camp-fire.jp/projects/view/663443
お宿が再建したら、絶対に泊まりに行く～
誰かを連れてお出かけしたい場所が
またひとつ増えて、嬉しく思います。
オクシズベースのみなさま、油山苑のご夫妻、
そしておつきあいいただいたYさん&Tちゃん、
素敵な時間をすごさせていただき
ありがとうございました
目にも耳にも舌にもウレシイ刺激の時間。
しかも、ゆったりまったり過ごせたことで
だいぶ癒され心の洗濯ができた感じ（笑）
よっしゃ、GW中もお仕事がんばります！
本日の満点度：☆☆☆☆☆/5
