このあいだの日曜日のことなのに
既になんだか遠い昔のようだし、
速報でいっぱい書いたし（笑）
いまさら感もアリアリですが
備忘録代わりにやっぱり書いておきます。
日曜日はNちゃんと天城まで遠足。
久しぶりに新幹線といずっぱこを乗り継いで修善寺へ。
そこからはお招きくださったHさんたちにお迎えいただき
天城軍鶏の養鶏場のそばにある会場へ到着
天城のお山は紅葉しているのかと思ったら、
これから?それとも、もう終わっちゃった??
雨が降らなかっただけでもラッキーでしたが、
寒々しい空と景色・・・こりゃ、熱燗が美味かろう
速報でも書きましたが。
この日は天城軍鶏のHさんにお招きいただいた
「天城軍鶏の鍋料理と日本酒を楽しむ会」。
Hさんが育てる天城軍鶏のすき焼きを中心に、お酒は・・・
三島にある「
日本酒バーはつこ」の
美人女将Iさんによる"出張はつこ"の燗酒というお楽しみ
もちろん、乾杯も燗酒でございます。
前菜として用意してくれたのは・・・
イズシカのロースト、柿と生ハム、サラミとポテサラ。
ワインにもあいそうなオサレな前菜。
まさか、こんなほぼ屋外で前菜まで用意してくれるとは。
夏のBBQとワイン会等や、色々なイベントを開催されて
Hさん、どんどんスキルアップしているみたい。
写真の撮り方が雑すぎて申し訳ないのですが
この日のおもてなしは、天城づくし。
天城で育つ天城軍鶏はもちろんのこと
チェイサーとして用意してくれたお水も天城の水。
前菜を乗せた取り皿や、このあと鍋で使ったお椀も
天城（中伊豆）の工房で作られたもの。
天城をまるごと味わい感じてもらおうという心意気、沁みます。
この器、ステキだったなぁ。
静岡にもステキな挽物の作家さんはいるけど
特に大きなサイズのものとお椀、欲しくなっちゃいました。
今度、Hさんに紹介してもらわねば
参加者は半数以上はじめましての方でしたが
中には知り合いもちらほら。
そのうちのおひとり、「こうのもの」のTさん。
ピクルスを持ってきてくれていました。
麻機蓮根（しかも在来種）のピクルス、うまい。
ほくほくした食感がピクルスになっても活かされてます。
お肉の前には、ビュッフェ式にサラダも。
最近はすっかりご無沙汰してしまってるけど
富士宮のIクンが育てたお野菜。
天城でIクンに再会できたのはウレシイ。
（あ、Iクンは来ていなかったけど、野菜に再会ね。）
新鮮なお野菜の味を味わってほしいからと
オリーブオイルと天然のお塩でいただきました。
水菜、からし菜（マスタードリーフ）とルッコラ。
ルッコラはしっかりと味が濃くて美味しかった!!
今年の夏に、大雨の大被害に遭ってしまい
植物はおろか土まで全部ダメになったと聞いて
すごく心配していたんだけど。
ようやくまた収穫ができるようになったんだなぁ。
ホント、良かった～。
一度ダメになってしまったから、
まだ土づくりの途中なのだろうけど、
これからもっともっと、野菜の味も深くなると信じています。
天城軍鶏のたたき。
梅酢で味付けしてくれてあったんだけど
これは文句なしにうまいです。
（写真、おざなりすぎて申し訳ないわ、こりゃ
）
ムチっと歯に吸い付くような歯ごたえと
梅酢が惹きたてる鶏肉の甘み。
食べ飽きることのないおいしさですねぇ
芳醇な燗酒にも負けない鶏肉の旨みを堪能しました。
メインの鍋を作る間には、
暖をとるために炭を入れてあった
テーブルに設置された焼き場の焼き網で
天城軍鶏の炭火焼。
生で食べられるくらい新鮮そのものなので
さっと火が通ったくらいで食べてOK！
皮はカリッと焼いたのがまた美味しい～
お酒も次々に燗をつけてくださって、
どれがどれだか分からなくなってきましたが（笑）
どれも、すいすい飲めちゃう。
チェイサーとしてお水を飲んでることもあるけど
さすが、天城。
陽が蔭ってきて冷え込んできたせいで
内部暖房がどんどん燃え尽きていく感じです（笑）。
そろそろお鍋ものが欲しいなぁと思ったころ
メインの天城軍鶏のすき焼きの登場。
先日東京で行われた別の天城軍鶏の会用に、
元「うず」で現「結」のYさんが考案したものだそう。
そのYさんとは、三島駅で一緒になって、
いずっぱこでもご一緒でした。
私たちのテーブルは、Yさん自ら鍋を仕立ててくれました。
なんという贅沢な時間でしょう。
まずは、鍋で鶏油（チーユ）を炒めて脂をだします。
人参、サツマイモなどの根菜を炒めて
葉物野菜と天城軍鶏の肉を投入。
大浦ごぼうは歯ごたえを残すため、少し時間差で。
このあたりで割り下を加えて一度フタをしていたでしょうか。
しんなりしてきたら青梗菜等もどかんと重ねて、
もう一度フタをギュッと押さえてしばし。
葉物がしんなりして来たら、
根菜にも歯ごたえが残ってるくらいでできあがり！
色鮮やかな天城軍鶏のすき焼きのできあがり～。
（挽き肉みたいに見えるのは、鶏油です。）
天城軍鶏のお肉が写真だと見えてないけど、
火が通りすぎない塩梅が大事ですね。
お野菜に、軍鶏の旨みがギュ～っと沁みてました。
あんなに短い時間しか煮ていないのにすごい。
天城軍鶏の旨みの濃さももちろんですが
鶏油がおそらく秘訣のひとつですな。
この野菜もIクンの畑のもの。
大浦ごぼうが、やっぱりいい仕事をしてました。
サツマイモも大きいサイズのままゴロン。
すき焼きにサツマイモ!?って思いましたが、
ビックリするほど美味しかったです。
天城軍鶏の滋味が、根菜類にじんわり沁みて。
ほっこりと優しいおいしさでした。
旨みがしみしみの鍋汁を残した鍋で2巡目。
今度は増島農園さんのキノコをたっぷり。
ワタシはお腹いっぱいで、キノコバージョンは食べられず。
うぅ、無念じゃ
だけど。
その直後、車から降りてきた
Hさんのお母さんの手元から目が離せません。
も、もしや、それは
ごはんではないですか!?
天城軍鶏と根菜とキノコの滋味あふれる
この鍋の底に残る割り下で、おじや!?
それなら食べられます!!!
いや、むしろ、そのおじやのために
2杯目をガマンしたといっても過言ではない
ワタクシ、ごはんは別腹でございます!!!!!
（いや、こんな名言、初めて言ったけど、笑）
しかも。
お母さま。
（↑お母さまに昇格しております、笑）
すぐそばの鶏小屋で玉子まで拾ってきてくださいました。
天城軍鶏は、包丁でたたいてつみれ風に。
残っていた割り下に少し追い割り下をして
グツグツしたところに叩いた天城軍鶏の肉と
割りほぐした卵を入れちゃいました。
（え?その順番??とみんな驚いてました、私もですが）
ごはんも入れて焦げ付かない程度に火入れ。
仕上げにたっぷりおネギを混ぜて、完成!!
お椀によそった写真を忘れましたが。
んっまい
やさしい味のおじやです。
滋味深いというよりも、もはや慈愛に満ちています。
全ての天地の恵みに感謝したくなる味わい。
天城軍鶏だけじゃなく、お野菜にも、お米にも。
そしてその作り手の皆さんにも、すべての命にも。
ひたすら感謝したくなりました。
ありがとう、の味です
シンプルに天城軍鶏そのものをいただくのも、
もちろん美味しいしスバラシイ。
だけど、こうして、野菜やお米に沁みわたって輝く
天城軍鶏の滋味をしみじみと味わえたのも
嬉しい時間でしたし、体験でした。
天城軍鶏って。
もちろん、すごく美味しくて、チカラもある食材です。
でも、「俺が俺が」って目立つ主役の座だけでなく
こうして縁の下の力持ちとしても
そのパワーも発揮できることを発見できたのが
今回、大きな収穫だった気がします。
すごくおこがましい言い方をすれば。
出会ったばかりのHさんは、まだ若く、
いい意味でもとんがってるところがあって、
シャイだからこそ、ちょいとぶそっとしながらも
「俺のハナシを聞け、俺の育てた鶏肉を見ろー!!」
「味のわかんねえやつはこっちから願い下げだ！」
みたいなところもあったけど（笑）。
（あ、あくまでも、私の印象ですよ。笑）
いまは、人間が大きくなったし、
作っているものに一層の自信も持てるようになって、
もっと高みからモノやヒトを見ていたり、
余裕をもって目指すところに向かってるように見えるんです。
うまく表現できていないかもしれませんが。
いまの天城軍鶏も、なんかそんな感じなのかな。
十分に主役をはれる実力がありながら、
他の食材を惹きたてられるわき役としても
キラリと光れる本当の美味しさが伴ってきている気がしたなぁ。
もちろんね。
できるだけシンプルに、
鶏肉そのものを味わうこともアリだけど。
その深い旨みで、野菜やお米のおいしさを
さらに輝かせられるってスゴイことだと思うのですよね。
そんな風に思えるようになったのも
自分も年を取ってきたせいかなぁとも思うんですけど（笑）。
おじやの優しい滋味に、心もお腹も満たされたころ。
天城には夕闇が迫っていました。
もう、冬はすぐそこまで来てるんだなぁとしみじみ。
美味しい食材とお料理。
美味しいお酒。
そこに集うキモチノヨイ人たち。
楽しい時間を過ごしてほしいと願うもてなしの心。
とても心地よく。
とてもステキな時間を過ごさせていただきました。
Hさん、Iさん、おもてなしありがとうございました。
Yさん、ゲストなのにお料理してくださりありがとう。
Nちゃん、一緒に行ってくれてありがとう。
そして、ご一緒くださったみなさまも
ステキなご縁をありがとうございました
本日の満点度：☆☆☆☆☆/5
）
