速報?でお伝えした昨夜のチーム・クマグスと長島酒店さんの酒の会。
少し長くなりそうですし、重複した内容もあるかもしれませんが改めてご報告

(ま、誰も待っていないかもしれないけど、自分のための覚書でもあるので

)
速報にも書きましたが、今回のお酒のテーマは、ひやおろし。
夏の間、涼しい蔵の中で貯蔵させたお酒が、ほどよく熟成し旨みがたっぷりになった秋、
蔵内とが気温が同じくらいになった頃、瓶詰めして出荷するお酒のことをいうそうです。
この季節になると、お酒屋さんに“ひやおろし”って文字を見かけていたけど、
今回ちゃんと初めて知りました。
ひやおろしも搾りたての新酒と比較したら熟成酒の仲間になるのでしょうが
昨夜の会では、さらに何年か熟成させたお酒も味わえました。
参加くださっていた蔵元は、いみじくも(狙ったのかな?)静岡県の西部、中部、東部の3蔵。
左から、開運さん(掛川市)、杉錦さん(藤枝市)、白隠正宗さん(沼津市)。
「長島酒店」さんのお話では、県内に数多ある蔵の中でも、熟成酒に長けている3蔵だそう。
つい先日、高砂酒造さんのお話を伺ったばかりなのですが、
お酒造りの命でもある仕込み水の特長が、県内東中西で全く違い、
だからこそ地域によって酒の味わいに特長が生まれるそうな。
もちろん、仕込み水もちゃんと用意されているので、
お水の飲み比べ、
そしてそれぞれの仕込み水とお酒の飲み比べも楽しみです
白隠さん、杉錦さんは燗どうこやちろり等もしっかり用意されていました。
ひや(常温)はもちろんですが、
お燗がまたじんわりと優しく身体にしみこむのが旨いんですよね~
コチラは乾杯前のひとこま。
蔵元さんたちも、50人の猛者!?を前に、お酒を準備。
乾杯までの時間も考慮し、そろそろ燗づけも始めましょうか。
もちろん、クマグスのイベントですから。
お酒だけでなく、お料理も気合が入っておりました。
いつものクマグスの会は「うず」さんで開催されることが多いのですが、
お店だとお客様のキャパが最大でも24名

人気のあるイベントなので(そりゃそうです、ファンが多いお店が4軒、競演するんだもの

)
参加希望者に対してキャパが少なすぎるのが悩みの種。
お日様の会のような屋外のイベントで、大人数でも対応できることは立証済みというわけで
今回は初の試みとして、広めの会場を借りての開催でした。
かといって立食では、ゆっくりとお酒とお料理を楽しむことはできないし。
お客様の数が多すぎると、お料理やお酒を出すタイミングも難しそう。
主催のみなさんで会場を下見したり、打合せしたり、何度も検討してきた結果、
定員50名、着席スタイルながらも、基本的にお料理とお酒はビュッフェスタイルで。
・・・というところに落ち着いたのかな。(と、勝手に推量?妄想??)
でも、ビュッフェスタイルだと遠慮してると食べられなかったり、
最初にお客さんがお料理に殺到しちゃって、なかなか食事にありつけなかったりするのですが、
それをちゃ~んと考慮してくれてたのが、銘々に用意されていた籠盛り。
しかも、この籠盛り。
チーム・クマグスの4人の親方衆+この日初参加の親方の計5名の味の競演
八角をきかせたジャンボ落花生は「華音」T親方。
塩麹とオリーブオイルをあわせたマリネは、小かぶと柿のねっとりとした食感もオモシロイ。
こちらは「醸し人」のS親方。
クラッカーに挟まれた松永豆腐のもろみ漬は「うず」Y親方作。
豆腐のもろみ漬、ホントに美味しいんだよね~。
絶妙なレア状態に炙られた真珠貝の串刺しは「成生」のS親方の仕事。
そして、今回、料理人として初参加の
菊川の「ひろ寿司」のN氏(親方と呼んでいいのかな?)は
焼きナスと鱒の昆布〆で、まずははじめましてのジャブですね。
乾杯のお酒、私たちのテーブルは杉錦のひやおろし。
私、杉錦さんってたぶん初めて飲んだんだけど、すっきり端麗な味わい。
高砂さんとか白隠さんのお酒が好きになってきてるので、物足りないくらいな・・・。
で、仕込み水を飲んで納得!
高砂さんや白隠さんのような柔らかくまるみを感じるものとは全く違い、
きりっとした硬いお水でした。
長島酒店さん曰く、静岡県内で一番硬水に近い仕込み水なんだって~。
だけど、不思議。
あとで大吟醸の燗酒をもらったのですが、突然、深く味が濃くなるのですよ。
そこが硬水の仕込み水の不思議なところで、熟成が進むとガラリと変化したり、
燗づけすることで、大変身するんだそうです。
こういうことを教えてもらえるのも、この会の良さですよね~。
美味しいだけじゃなくて、すごく楽しい。
これもお酒の楽しみ方のひとつだもんね。
そろそろ、ビュッフェコーナーも落ち着いてきたので、いただいてきました。
鰆の燻製
魚に火を通すお料理、成生さん以上の仕事をしてくれる人を、私は知らないっす!
ホントに絶妙な火の通り。
これ以上でも、これ以下でもない。
生で食べるときの良さと、燻した時の良さの、どちらもいいとこどりなんです。
この鰆を口に含んでから、お酒を飲むとまた変わるのよね。
2杯めの開運ひやおろしがグッと深みを増した感じ。
今回、いいなぁと思ったひとつが、小鉢でいろいろ酒肴を楽しめたこと。